SSブログ

『ジウ』 全3巻 誉田哲也著  [本(ミステリー)]

この夏、曜日の夜中にテレビで放送された連続ドラマの原作です。全11回だったかな。大阪には「探偵ナイトスクープ」という人気深夜番組がありますため、「ジウ」の放送は大体0:30頃からで、ボクはすべての回をDVDに撮って観ました。「ジウ」というのは犯人の呼び名です。名前からして実にミステリアス(^^)

S-1.Ⅰ.jpg

 S-2.Ⅱ.jpg

本は・・・・テレビで放送する前に本屋さんで見かけてすでにその存在は知っており、なんとなく面白そうな感じで、いずれ読む気ではいた本です。自分の中ではテレビに先を越された感じ(^^;

著者は、誉田(ほんだ)哲也。この人の作品では、「ストロベリーナイト」が有名ですね。これまたテレビでは竹内結子が主演でスペシャルドラマになっていました。

S-3.Ⅲ.jpgちなみに続編の「ソウルケイジ」も読みましたが、こちらは凄絶な話でした。

本を読み始めたのはテレビの放送があと2回くらいになってから。

ですからどうしても本とテレビを比較してしまうのですが、結論から書くと、結末は正反対です。180度違うと言っていい。ここまで変えてしまっていいのか? 原作者は文句を言わんのか?と思ったくらいに違います。

想像するに、これは主役の一人(黒木メイサ)に対する配慮といいますか、イメージが優先されたのでしょうね。原作に忠実であればまず事務所がOKと言わんでしょうから。

そういえば、ちょっと前にテレビの2時間ドラマで宮部みゆきの「魔術はささやく」をやったのですが、これも原作とは全く違う内容でした。こちらはもう腹立たしいほどに変えられており、共通するのは登場人物の名前と少しのディテールだけと言っても過言ではないくらい。原作の持つ世界観が一切合切投げ捨てられて、見る影もないほどでした。

S-4.Ⅰ.jpg

「ジウ Ⅰ 警視庁特殊犯捜査係 【SIT】」の裏表紙

テレビは原作にほぼ忠実。配役も適材適所といった感じ。
でも常識的に考えて、警視庁が「特殊犯捜査係」というような専門性を要すると思われる部署に、あんな若い女性を捜査員として配するか、というそもそもの疑問は湧きます。

ちなみに多部未華子はウチの娘と同い年だぞ(笑)

ま、それもこれもひっくるめてのテレビですね。原作では多部未華子が扮する女性捜査員は27歳となっていました。 

 

 

 

S-5.Ⅱ.jpg

「ジウ Ⅱ 警視庁特殊急襲部隊 【SAT】」の裏表紙

ここまではテレビもそれなりにおもしろかった。何も夜中に放送しなくても十分ゴールデンで数字はとれるやろ、と思ったくらいには見応えもありました。 

原作は・・・・はっきり言っておもしろいです。展開もスピーディで、一気に読ませてくれます。 

 

 

 

 

 

S-6.Ⅲ.jpg

「ジウ Ⅲ 新世界秩序 【NWO】」の裏表紙

このブ厚い1冊分がテレビでは2時間弱に押し込まれています。そりゃぁ無理も出ます。

 さて、テレビは置いておいて原作。

はっきり言っておもしろいです[exclamation] 「Ⅲ」は少々、というかかなり荒唐無稽ですが、これが現実に起こるとどうなってしまうんだろう、という想像をかきたててくれます。 

最近、警察小説を読むことが多いのですが、これはなかなかの高評価、ですね。

★★★☆☆~★★★★☆・・・・星3.5。

「Ⅲ」の帯(裏側)。右にある「ゆりかごで眠れ」も読みました。
ちなみに作者・垣根涼介の作品では「ワイルド・ソウル」が絶対のおススメ。かなりおもしろいです。
S-7.Ⅲの帯.jpg


nice!(3)  コメント(5)  トラックバック(1) 

nice! 3

コメント 5

のん

ヒロお兄さん、こんばんは~☆

恥ずかしながら、普段あまり読書をしないのんですが(温泉公方は大好きです)、帯の「読む劇薬」にはそそられますね~!

お仕事して、家の事して、ブログアップして、読書もしちゃうヒロお兄さん(*^^)v
のんは尊敬しちゃいます<m(__)m>
by のん (2011-10-13 20:53) 

船山史家

黒木メイサさんはドラマ「白虎隊」で娘子軍にいましたね。
こんな美人を連れて歩いたら落ち着かないっス。でもまぁそんな心配懸念は全然、要らないですけどね俺の場合。(^^v
by 船山史家 (2011-10-13 22:36) 

ヒロ

のんちゃん
そうそう、公方さんは本好きでしたね。たぶん話が合うだろうなぁ~(^^) どんな本をお読みなんですか? ちなみにボクは今、横山秀夫を再読しています。

史家さん
黒木メイサが時代劇に出るのはかなりムリがあるように感じるのはボクだけでしょうか?

それより柳ジョージ・・・・今朝、新聞で読んで絶句しました。冥福をお祈りします。
by ヒロ (2011-10-14 19:24) 

藍色

こんにちは。同じ本の感想記事を
トラックバックさせていただきました。
この記事にトラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
by 藍色 (2012-02-10 18:26) 

ヒロ

藍色さん
おはようございます。
実は私、情けないことに「トラックバック」の意味がようわからんのです(^^; 
とりあえずお名前から飛んで記事を読ませていただきました。
ラストに関するご意見は私も同じですね。

by ヒロ (2012-02-11 10:50) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。