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米作り(その25:稲刈りの準備・・・“しりげ”を開ける) [米作り-2012年]

こんにちは[晴れ]

今日の大阪は朝から晴れたり曇ったり。そして何より秋らしい涼しい風が吹き、田んぼの作業はずいぶん楽でした。
稲刈りの日もこんな天気だったらいいのですが。

さて今日は、いよいよ来週に迫った稲刈りの最終的な準備です。田んぼの生物シリーズも含めて画像が29枚と多いのですが、最後までお付き合い下さい。最後の最後には、私が何十年ぶりかに見た生物の画像を紹介しています。お楽しみに[るんるん]
それと、田植え後からほぼ毎週撮ってきた「定点観測用」の稲の画像は、今日刈ってしまったため見納めになっています。

今日の作業は“しりげ”を開けることです。語源はわかりません。
まさか尻毛? ちょっと品がないな、この漢字は(苦笑)
6月の田植え前にやる、水面下の地面を均す作業を「マンガン」と呼ぶのは、おかーさんのご意見で「馬鍬(まぐわ)」の訛ったものであろう事は十二分に推察されましたが、これはわからない。一緒にやっている超ベテランのおじさんにきいても「?」との答え。結局、「馬鹿の考え休むに似たり」で、これ以上考えるのは止めることにしました(ーー)

目的は、田んぼの表面を固くして、稲刈りの際に歩きやすくすること。
 1.田んぼの端部を刈りその株を掘り起して溝を作り、田んぼの余分な水を排出させる
 2.風の通りをよくして地面を乾きやすくさせる
 3.株の根元が乾くと、これ自体が軽くなってダテ掛けしやすい
  (何百何千という稲を横渡した太い木材に手で掛けるのですから、そりゃあ軽いに越したことはない。水を吸った株は重いんです、本当に)

これだけ水気を抜くことを考えてその対策をしているのですから、稲刈り前の1週間は絶対に雨が降ってほしくない。
幸い来週は天気が良さそうですので、今年は少しは楽ができるかもしれません(^^) そうなりゃいいのですが・・・・。

では今日の様子から。
2.今日の様子.jpg

この画像だけでは比較できないのですが、実は隣りの田んぼと較べると少し緑が薄れて、黄色が目立つようになっています。VS黄緑といった感じといえば少しは想像できますでしょうか。

で、定点観測用の稲。この画像を撮影してから数十分後、私の鎌の露と消えました・・・・(^^)
3.最後の定点観測用.jpg
根元にありますのは、どこぞの恥知らずがポイ捨てしたゴミですね[パンチ]

さて、それでは刈りはじめるとしましょうか。このとき時間は10月6日(土) AM6:45。
刈るのは、久々に登場の概略図のB地点(水を出す場所)西側。
4.さあ、刈ろう(B地点).jpg
1.概略図.png

刈る鎌は、このように刃がギザギザの稲刈り専用の鎌です。5.稲刈り用鎌.jpg

と、その前に。
先週(9/29)紹介した用水路の土砂が堆積した画像ですが[左斜め下]
10.堆積した土砂.jpg

予想した通り、台風17号の通過(9/30)でこのように変貌を遂げていました。[左斜め下]
6.その前に.jpg

画像中央やや左に棒が突き出ていますが、その見え方を見れば一目瞭然でしょ[がく~(落胆した顔)]
たかが田んぼの用水路ですが、自然の力って、やっぱり大したものだと思いません[exclamation&question]

では、刈りはじめましょう[exclamation]
8.第1段階.jpg
9.切り株.jpg

オドシの足が邪魔だ・・・・

刈った稲は、6~8株を束にして、このように束(そく)ります←田んぼ用語
11.束る(1).jpg
12.束る(2).jpg

これは、去年脱穀したワラです。1年間保管しておいたそれを使って、手で刈った稲を束るのに使うわけです。
ワラは、できのいいもののみを残し、あとは近隣住民の希望される方に譲ります。コンバインを使わないワラは長くて重宝するのだそうですよ。
このワラ、ムムっと引っ張って回し込み、ひっくり返してくるっと回し、引っ掛け、ギュッと締めて、グッと押し込んで、凹んだ箇所にワラの端部をグイッと・・・・わかるワケありませんよね(爆)

まあそうやって何十、何百のワラを束ります。

そしてここは概略図のC地点。
ここは止水していたビニールと板を抜くために一部を刈りました。
13.C地点.jpg
14.C地点を開けた.jpg
[右斜め上] 備中鍬で掘り起し、力任せにビニールを引っ張り上げ、板を抜きました。これで一安心[わーい(嬉しい顔)]

それにしても9/30に日本列島を縦断した台風17号。近畿地方は南方の海上を通過したとはいえ、ウチの田んぼにも多少の影響はありました。
まずはウチの田んぼ。風で傾いている箇所がありました。倒れていなかったのは、一番暑い時期に干した効果が表れたのだと信じましょう。
15.台風の影響(1).jpg

[右斜め下] これは親戚の田んぼ。北風が強かったのでしょう。完全に南側に傾いています。
でも、あくまで傾いているだけで、倒れちゃあいない。
16.台風の影響(2).jpg

一番大きな被害はコレでしょう。オドシの竹がへし折れていました。親戚のおじさんが補修してくれていましたが、完全に真っ二つ[がく~(落胆した顔)] まー、老朽化していたのもありますが、見事なもんで・・・・(^^;
17.折れたオドシ.jpg

で、時間が経つこと数十分。ようやく刈り終わりました。
10.刈り終わり.jpg

その後、備中鍬で“しりげ”を開けました。
18.シリゲを開けた.jpg

ウチの田んぼは水はけがいいし、今年は水が染み出てきませんでしたが、親戚の田んぼはこの通り [左斜め下]
開けてから約20分でこのようになりました。
19.こんなに水が.jpg

最後に、刈って束られた稲を、短く組んだ足にダテ掛けをしておしまい。
あ、実際にはこの右に見える黒い寒冷紗をスズメ除けにダテ掛けに被せています。
20.終了.jpg

せっかく組んだこれも来週には解体し、さらに本格的なヤツに掛けなおします。
ちなみに来週にはこれはまっ黄色に色が変わっていますよ。

では畑の方に目を向けましょう。
まずは枝豆
21.枝豆.jpg

うわ~、すごい葉っぱ・・・・ボロボロになってますがな・・・・[がく~(落胆した顔)]

でも、豆は実ってきました。来週にはOKでしょう。もう食べられるものも出来ているのですがね、実は~(^o^)
22.来週にはOK.jpg

キャベツも日々大きく
23.キャベツ.jpg

ニンジンも芽が出て葉が成長してきました。
24.人参.jpg

最後は田んぼ(+用水路+畑)の生物シリーズ。

例の、台風でできた用水路の水たまりにいたザリガニ。「お尻隠してハサミ隠さず」状態ですな(笑)
25.隠れるザリガニ.jpg

枝豆の枝に止まっていた、これはアマガエルだな。
パッと見はわからず、まるでカメレオンのような擬態を示しているように思えました。
(ピントが向うの葉っぱに合ってしもた・・・・[たらーっ(汗)]
26.カエルくん.jpg

秋ですね~(^^) こういう昆虫を見るとつくづくそう思います。コオロギ27.コオロギ発見.jpg

最後。これが、もう私が以前いつ見たか全く記憶にないくらいの生物。これ、ヤモリです。
体長数cmくらいでしょうから、まだ赤ちゃんかも[るんるん]28.イモリの赤ちゃん.jpg

来週の土曜日曜はいよいよクライマックスの稲刈りです。
そして、数ある米作りの作業の中で、これが最もしんどい、疲れる作業でもあります。


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とん子

こんばんは ヽ(^。^)ノ

いよいよ来週は稲刈りですか 
ヒロさん、先日の台風にもめげず、重たくなった頭をしっかり支えてきた稲穂に感謝ですね。
美味しい銀シャリを食べるために、もうひと踏ん張りですヨ

(こちらは9月上旬に稲刈りしてました。一か月早いのは
 やっぱり台風銀座の影響のようですね)

by とん子 (2012-10-06 17:59) 

ナワ~ルド@峠おやじ

尻毛といえば岐阜市にあります。
http://www.mapion.co.jp/m/basic/35.43446452_136.71543445_7/t=simple/size=600x550/icon=home,136.71543445,35.43446452/
読みは「しっけ」です。なんでそういう名前になったかはわかりません。ただ日本の地名は地形とか事象に対するものを表現した音が主。すなわち表音語なので、たぶん「湿気」が多い土地というのに当て字したものと思われます。

ですから「しりげ」を開ける」のもたぶん「湿気を抜く」「水気を抜く」の意味ではないでしょうか?
by ナワ~ルド@峠おやじ (2012-10-06 18:58) 

ヒロ

とん子さん
ありがとうございます。もうひと踏ん張り、頑張ります(^o^)
三重県では、伊勢湾台風の教訓から米作りを大幅に前倒しして作るようになったのだと、愛知の米どころ、弥冨在住時代に聞いたことがあります。弥冨も同じように大阪のウチより1か月くらい早かったですからね。

ナワさん
岐阜県の尻毛、私以前、名古屋支店勤務時代にR157のここを通ったことがありますわ。地図を見て思い出しました。
ナワさんのご意見、納得です。
田んぼで「しりげを開ける」のは、本文にも書きましたが、まさしく水気を抜くため。「尻毛」を「しっけ」と読む土地があるのをお聞きして、一気に疑問が氷解した感じです。
なるほど、「尻毛=しっけ=湿気」だったんですね。
いや~、どうもありがとうございました。

by ヒロ (2012-10-06 22:04) 

遠霞(とおがすみ)

おはようございます。米作り記事に対するコメントで、毎回毎回失礼なことばっかりなのですが、今回も同様に。
やっぱり枝豆の生長が気になります。楽しみですねぇ~これ♪
そうかぁ来週かぁ。
by 遠霞(とおがすみ) (2012-10-08 09:31) 

船山史家

ヒロさん、今夜は横浜の家にいるんですが、洗面所&浴室にヤモリの子供がいるんです。
じーっとしてるところにカメラ向けたら生意気にも逃げやがった。
「ウチにいてもエサないよ」って話しかけちゃったですよ。
by 船山史家 (2012-10-08 21:03) 

ヒロ

遠霞さん
本当にお好きなんですね、枝豆・・・・。
時折、両手に枝豆を持ってバクバク食べられる方をお見かけしますが、遠霞さんももしかしてその口?(笑)
しかし、私も家族が食べるのをそっちのけでガツガツ行きますから、人のことは言えません(^^; 
「お父さん、あたしらの分も残しといて!」
というのが、枝豆が食卓に並んだ時の妻の決まり文句です(爆)

史家さん
ヤモリがご自宅にいるんですか。それは慶賀すべきことですよ。
ヤモリは即ち「家守」。普段留守がちな史家さんの家を守っているんですから。エサのひとつも置いといてあげましょう。
って、ヤモリって何を食べるんだろ? 田んぼにいるところを見ると、やっぱり虫なのでしょうかね。

by ヒロ (2012-10-08 22:29) 

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