アイルランドの旅(11) 激闘アイルランド戦 [アイルランド]
私のブログではラグビー関連の記事はまったく人気がないのですが(^^;、そんなことは関係なく、これだけは絶対に書いておかなければなりません。なぜならこの日のために遠くアイルランドまで来たのですから。
その日本代表の試合の日がやってきました。今日は開催国アイルランドとの一戦です。完全アウェイです。気合も入ろうというもんです。いろんな呼び方をしますが、日本=日本代表=ジャパン=JAPAN=サクラフィフティーン、すべて同じ意味ですので。念のため。
午後、試合会場であるUCD(UNIVERSITY COLLEGE DUBLIN)に向かいます。乗車したバスは当然ながら2F建てですが、子供のように最前列を確保しました(笑)
さすがに眺めがい しかし背の高いバスの天井は街路樹と接触のし通しで、始終ガシャガシャ鳴っています。いいのか、こんなんで?と不安に感じつつも約30分の乗車でUCDに到着。
2階最前列からの眺め。住宅には複数の煙突があります。
UCDはその名の通り大学です。大学のグラウンドでラグビーのワールドカップ? はじめはすごく違和感がありましたが、女子だから仕方ないのでしょう。まだまだ集客力はとても男子には及ばない。スタジアムを使っても、それを埋めるほどの集客はとても見込めないと判断されたのだと思われます。
そういえば日本の女子サッカーも、W杯で優勝しなければあんなに脚光を浴びることはなかったでしょう。
いかにも大学といった建物を眺めながら、グラウンドに向かいます。
インフォメーションを囲んだ広場は騒然としつつ、世界の国が集まる国際試合の雰囲気を楽しんでいる感じ。ただやはり緑の服を着た人が多いです。緑はアイルランドの国の色。
ちょうど現地の日本人会の子供たちが太鼓の演奏を披露していました。おおっ、履いているのは地下足袋じゃないか
そこからまたしばらく歩いて、いよいよ試合会場。この画像の右側がそうです。照明設備もあります。
キターッ!!
青い芝生を見ると、もうそれだけでテンションMAX、興奮する私
外国人ばっか・・・・(^^;
私たちが座ったのはこの柵の向こうの仮設スタンド。
この日の試合とオーストラリア戦は、GWだったかな、一応日本でチケットを予約していました。女子W杯のHPからチケットマスター(ticketmaster)という海外のサイトにアクセスして・・・・もう必死でしたよ。当然日本語表記なんてないし必死で英語を解読しながら何とか予約でき、無事チケットも日本に送られてきていました。
ちなみにこのチケット、日本のようにもぎるのではなく、ゲート通過の証明として、このように裏にシールを貼られます。
「IRFU」はアイルランド・ラグビー・フットボール協会の意味。IRELAND RUGBY FOOTBALL UNION?と考えて調べてみたら、IRISH RUGBY FOOTBALL UNIONでした。惜しい)
予約できたのは北側ゴールポストの裏側(North Terrace STANDING)。開催国との試合だし若干タイミングが遅れたこともありましたので、こればかりは仕方ない。逆によく取れた方だと半ば諦めていたのですが・・・・。
しかし神は見捨てない。結局座ったのはこのシート。まあこれもちゃんとした事情があってのことですから・・・・決してズルをしたわけではありませんので。
唐突ですが皆さん、ちょっと手のひらを広げてみてください。そしてその小指の先っぽを見てみてください。私たちJAPANの応援団は、この試合会場においてはそれくらいの人数・勢力でしかありませんでした。残りの圧倒的大部分は自国アイルランドの応援団でした。芝生の緑と相まってもう緑一色。役満かっての
その、数は少なくとも心強い赤と白の応援団の面々です。本当は顔をぼかしたくはなかったのですが、これは一応お約束ですので。
そうそう、先日クライストチャーチ大聖堂でお会いした着物の女性(アイルランドの旅(7)で紹介)。無事再会できましたよ やはり今日も着物をお召しでした。上の画像に写っておられます。家紋の位置に日の丸を入れられてね。カッコいいな、とても
ちなみに妻と私。持っている日の丸、これは実はバスタオルなんです。今治製。
選手入場。
選手入場後の国歌斉唱は素晴らしかった。日本から遠く離れた冷涼な国で聴き、歌う『君が代』は本当に感動的でした。こればかりは、その場にいなければ絶対にわからない、とても特殊な感情。起立し、着ている日本代表ジャージの左袖の日の丸を右手で握りしめ、周りの日本人とともに大声で『君が代』を歌いました。
・・・・国歌を歌って涙を流したのは、これが初めてだったと思います。この気持ちを味わうことができただけでも、アイルランドまで来た甲斐があったと思います。
そしてアイルランドの人々は、『君が代』が流れている間、同じように起立してくれていました。アイルランドの国歌が流れている間、私たちも起立していました。お互いの国歌を尊重するという、きわめて当たり前のことがそこでは行われていました。
しかし、残念なことに世界には『君が代』にブーイングを浴びせる輩(ヤカラ)がいます。自分たちが世界に恥を曝していることになぜ気が付かないのでしょうか。ヨーロッパの小さな国に来て、当たり前のことをして、なんだか彼らの下品さが哀しくなりました。
ちなみにアイルランドの国歌って初めて聴いたけど、なかなかいい曲でしたよ 私は好きになりました。
『兵士の歌』。アイルランド語名:Amhrán na bhFiann(アラウーン・ナヴィーアン)、英語名:Soldier's
・・・・国歌を歌って涙を流したのは、これが初めてだったと思います。この気持ちを味わうことができただけでも、アイルランドまで来た甲斐があったと思います。
そしてアイルランドの人々は、『君が代』が流れている間、同じように起立してくれていました。アイルランドの国歌が流れている間、私たちも起立していました。お互いの国歌を尊重するという、きわめて当たり前のことがそこでは行われていました。
しかし、残念なことに世界には『君が代』にブーイングを浴びせる輩(ヤカラ)がいます。自分たちが世界に恥を曝していることになぜ気が付かないのでしょうか。ヨーロッパの小さな国に来て、当たり前のことをして、なんだか彼らの下品さが哀しくなりました。
ちなみにアイルランドの国歌って初めて聴いたけど、なかなかいい曲でしたよ 私は好きになりました。
『兵士の歌』。アイルランド語名:Amhrán na bhFiann(アラウーン・ナヴィーアン)、英語名:Soldier's
Song(ソルジャーズ・ソング)といいます→http://anthem.cool-navi.info/europe/ireland.html
試合開始。
相手のフォワードの選手のデカさがこの画像でお分かりいただけるでしょうか。フォワードの選手の背番号は1~8です。それに比べると日本人選手はどうしても小さく見える。
前半終了直前ですが、日本が14-0でアイルランをドリードするという願ってもない展開。しかもFWで圧倒するという嘘のような状況。アイルランド相手にスクラムで押しまくって認定トライを奪うなんて誰が予想する?
「行けるかもしれない」・・・・もうこの時点で私の涙腺は崩壊寸前
他の応援団の方からは「○○さん、まだ早いって」とたしなめられる始末(笑)
「行けるかもしれない」・・・・もうこの時点で私の涙腺は崩壊寸前
他の応援団の方からは「○○さん、まだ早いって」とたしなめられる始末(笑)
ただしかし審判の笛は明らかにアイルランドに有利で、例えば普通はイエローか、悪くすればレッドカードが出るくらいのハイタックル(首から上への危険なタックル)が、TVO(ビデオ判定)をしてもただのファウルとしか取られない、または日本がゴール前まで攻め込んでもうちょっとでトライ、というところでノット・リリース・ザ・ボール(タックルされてもボールを離さない)という反則を連続して取られるなど、こちらには不利な判定ばかりが出ていたように思われました。まあこれがアウェイの洗礼と言われてしまえばそれまでなんですが・・・・
ハーフタイム。興奮も冷めやらぬ中、トイレに行ったら当然赤と白の縞模様のジャージを着た日本人と会う。
「こんにちは」とあいさつをし、うんうんと頷きあって、もう抱擁せんばかりです。もんのすごい、強烈な仲間意識 そりゃあ普通の日本人ならなかなか行こうとしない、行く機会のない国ですからね。
後半開始。
あと6mの絶好の位置でのスローイン。
突っ込むフォワード ブレるカメラ
しかしこの直後、ノット・リリース・ザ・ボールの反則を取られ、チャンスは潰えたのでした
アイルランドは後半からフォワードを、よりごっつい選手に替えて(代えて)きていました。どうです、この16番。こんなのがボール抱えて突っ込んでくるんだぜ・・・・大の大人でも吹っ飛ばされるよ。
これが潮目を完全に変えてしまった。後半アイルランドはゴリゴリのFW勝負に持ち込み、体格に劣る日本を押し返します。徐々に圧倒されてゆくフォワード。日本は低く粘り強いタックルで応戦するものの体格の差は如何ともし難く、体力を削られ同点、やがて逆転されてしまいます。
14-24
これが最終スコアでした。
選手は本当によく頑張った。選手の集中力は素晴らしかった。当然だけど、試合中は私たち応援団を誰一人見向きもしない。もちろん我々もそんなことはこれっぽっちも求めない。試合が終わって応援団の前に整列、応援のお礼をした後、はじめて選手の顔に安堵の笑顔が浮かびます。親の顔を見つけて思わず手を振る選手の顔は実にすがすがしく、そして美しく思いました。
試合後のインタビューを受ける主将の齊藤選手。日本語がグラウンドに流れた瞬間でしたが、全然聞こえませんでした。残念。
この後は試合の余韻に浸る時間が続きました。選手のご家族(翌日帰国されるとのことで、「帰りたくなぁーい」と半泣き状態)との記念撮影。
試合後、ダブリン市街地へ戻り、日本居酒屋YAMAMORIさんでお食事。いかにも~な日本の看板が飾られていました。店内はとても暗く、写真はどれも撃沈。ちなみにこのお店、オーナーがアイルランド人で店長は日本人の方でした。
そうそう、ひとつ大事なことを書くのを忘れていました。
これは試合が終わった興奮、というか無念の思いがまだ冷めやらぬ時間のこと。帰路に付くアイルランド人の若い女性がいきなり私に
「Gift」
と言って、アイルランドの応援旗をくれました。
( 帰国後、自宅のクローゼットの前に吊るして撮影し、それを横にした画像。結構デカい)
「to me?」
と言いつつも呆気にとられる私。
「Gift」
と言って、アイルランドの応援旗をくれました。
( 帰国後、自宅のクローゼットの前に吊るして撮影し、それを横にした画像。結構デカい)
「to me?」
と言いつつも呆気にとられる私。
「Yes」
と彼女。断る理由もないので、
「Thank You~ 」
とありがたく頂戴しました。
なぜ彼女が、20人にも満たないとはいえ日本人応援団の中で私を選んでくれたのかは滞在中も現在も謎のままです。
ただ、ラグビーの場合は試合が終わることを「ゲームセット」ではなく、「ノーサイド(No Side)」といいます。「試合が終われば敵も味方もなし」。これはラグビーの精神そのものを表す言葉です。
今回のアイルランド戦もそういう雰囲気が濃厚にありましたし、アイルランド、日本の応援団も互いにニコニコしながら「ナイスゲーム」と互いの健闘を称えあっていました。そういうとてもいい雰囲気がそうさせたのかもしれない、と考えたりもしています。
2年後の2019年9月には日本で男子のW杯が行われます。もちろんアイルランドも来ます。しかも日本と同じプールですから、すでに対戦することは決定済み。ただし、会場のキャパシティの問題で日本代表の試合が関西地区(花園と神戸)で行われないことは決まっているようです。
となるとアイルランドの予選の試合が関西地区で行われることもあり得るわけで、そうなればその試合にはこの応援旗を持って是非駆けつけたいと考えています。旗の恩返し?
「YOU'LL NEVER BEAT THE IRISH」
直訳すれば
「あなたはアイルランド人を決して叩きません」
適当に意訳すると
「何ぴとたりともアイルランド人を打ち負かせない」
「アイルランド人は絶対に負けへんでぇ~」
というような感じでしょうか。かなり強引ですが(^^;
【オマケ】
これはアイルランド戦を伝えた産経新聞の記事です。8月15日付おそらく全国版。
読まれた方、いらっしゃるかな~?
と彼女。断る理由もないので、
「Thank You~ 」
とありがたく頂戴しました。
なぜ彼女が、20人にも満たないとはいえ日本人応援団の中で私を選んでくれたのかは滞在中も現在も謎のままです。
ただ、ラグビーの場合は試合が終わることを「ゲームセット」ではなく、「ノーサイド(No Side)」といいます。「試合が終われば敵も味方もなし」。これはラグビーの精神そのものを表す言葉です。
今回のアイルランド戦もそういう雰囲気が濃厚にありましたし、アイルランド、日本の応援団も互いにニコニコしながら「ナイスゲーム」と互いの健闘を称えあっていました。そういうとてもいい雰囲気がそうさせたのかもしれない、と考えたりもしています。
2年後の2019年9月には日本で男子のW杯が行われます。もちろんアイルランドも来ます。しかも日本と同じプールですから、すでに対戦することは決定済み。ただし、会場のキャパシティの問題で日本代表の試合が関西地区(花園と神戸)で行われないことは決まっているようです。
となるとアイルランドの予選の試合が関西地区で行われることもあり得るわけで、そうなればその試合にはこの応援旗を持って是非駆けつけたいと考えています。旗の恩返し?
「YOU'LL NEVER BEAT THE IRISH」
直訳すれば
「あなたはアイルランド人を決して叩きません」
適当に意訳すると
「何ぴとたりともアイルランド人を打ち負かせない」
「アイルランド人は絶対に負けへんでぇ~」
というような感じでしょうか。かなり強引ですが(^^;
【オマケ】
これはアイルランド戦を伝えた産経新聞の記事です。8月15日付おそらく全国版。
読まれた方、いらっしゃるかな~?