長距離ドライブ [湯野上温泉 蕎宿 湯神]
最後に、今回の旅のドライブについて記録を残しておきたいと思います。
7月6日(金)は朝8時半ごろ出発。天候はくもり。ただ予報は雨だったので傘は忘れず持参。
出発時のODOメーターはこれ。
初日の移動はこの通りです
西名阪~名阪国道(R25)~東名阪~名二環~R19~中央自動車道~松本ICを経て別所温泉。失敗したのは松本を経由したこと。岡谷ICで降りて一般道を走った方が早かったし近かったんですな。反省です
別所温泉では着いたとたんに宿の方が迎えに来て下さり、メーター等を確認するのを完全に失念してしまったためちょっと不完全ではありますが、計算上は一応約420kmの走行です。
天気ですが、今回は3日目の帰りを除いて大方が曇天もしくは雨でした。
これが長距離運転には思った以上によかった。
というのは、暑くないので疲れが少なくて済むのです。クルマの中でエアコンが効いているとはいえ、運転手はフロントやサイドのガラスを通して直射日光をモロに浴びます。これが案外疲れるのですな。
今回はそれが少なくて済みました。鬱陶しいのは間違いないのですが、それでもそれなりの効果はあるもんだと、あらためて思いました。
さてこの後はしばらく飛びます。
2日目の移動ルートはこの通り。
上信越自動車道・上田菅平IC~関越自動車道~北関東自動車道~東北自動車道と乗り継ぎ、西那須野塩原ICで高速を降り、R400~R121で会津を目指しました。途中、特に東北道は大雨。
下の画像は、西那須野塩原ICを降りて塩原温泉郷へと向かう道です。画像は、次郎さんが撮影されたものをお借りしました。次郎さん、美和さん、ありがとうございます。
R400、R121を経て会津を目指します。その途中、塩原を目指す道。私が走ったときは大雨で、とても写真どころではなかったのです。
大雨のおかげで木々の葉の汚れが洗い落とされ、深い緑が印象的なとてもいい道でした。
この後、湯神さんに到着したときのオドメーターは40,158km。トリップメーター(B)、つまりこの2日間の走行距離となるのですが、それは752.9kmを刻んでいました。
3日目はまずまずのお天気。田んぼ越しに見る会津の里山が美しかった。大好きです、こういう風景
さて、帰りは来た方向ではなく、北上して磐越自動車道・会津若松ICへ。そこから高速に乗って、一旦新潟を目指します。
ここで乗ったら、あとは家の最寄りのICまで高速のみ。考えてみれば、さして広くもない国土なのに高速道路網はかなり整備されていますね。いろいろ問題もありますが、先人の努力に感謝です。
磐越自動車道はガラガラ。
初めての休憩をとった北陸自動車道・黒埼PAには自衛隊の車輛が大挙して並んでいました。
日頃のご活動に感謝です。
どのカーナビにも目的地までの距離が表示されると思うのですが、表示されるその距離は半分までがとにかく長かった。
また、新潟県もとにかく長かった。
ちらりと見るその距離は、相当走ったな、と思っても実際にはまだ半分にも到達していなかったときは、大袈裟にいえば絶望的な気分にもなったものです。
「まだ半分も来てへんやんけ・・・・」
富山県に入ったときは、ホッとしましたよ、ホント。
クルマは西に向けて、よく空いた北陸自動車道を快走します
昼ごはんは有磯海(ありそうみ)SAにて。実は何を食べるかはもう決めていました。
今がシーズンのこれです。時刻ははや14時半を過ぎていました。
食べた瞬間、「やめときゃよかった。うどんにしといたら・・・・」
そりゃそうですよね。前日に最高峰ともいえる蕎麦料理を食べた後では、SAの蕎麦は・・・・
白えびは・・・・まあ思ったほどではなかったかな。580円は高すぎます。ぼったくり。
一緒にこれもいただきました。
最終日の移動を地図に落とし込むとこうなります。あらためて見てみると・・・やっぱりアホですね(爆)
そして帰宅時のODOメーターです。
それが正味のトリップメーター(B)は
でした。
これが3日間の走行距離。おそらく2度とこういう走りはしないでしょう。
もう若くはありませんしね(^^;
3日目の走行距離は716km。
湯神さんを朝10時に出て、自宅の近所でガソリンを入れた後に帰宅したのは19時を少し回ったくらいでした。
こうして、福島、新潟、富山、石川、福井、滋賀、京都そして大阪と8府県をまたいだドライブは無事終わりを告げたのでした。
最後にデータを少しだけ。
・使用したガソリン:142.9ℓ
・ガソリン代:約19,500円
・燃費:10.3km/ℓ
・有料トンネル(松本市内で3か所):計800円
・ETC(高速道路):16,000円
つまり、交通費だけで36,300円。
今回の2泊3日の旅行は、一部のお土産を除いて宿代も食事代も、もちろん交通費もすべて私が負担しましたよ。
ちゃんちゃん
湯野上温泉 蕎宿 湯神~食事編~ [湯野上温泉 蕎宿 湯神]
さて時間は18時。(7月7日土曜日です。皆さんは何をされていましたか?)
湯神さんの夕食は時間が決まっており、よくある旅館などのように「何時からになさいますか?」というものがありません。
ウチの妻、大丈夫かな? ゼッタイに腹は減ってないはずなんだけど・・・・
ちょっと心配している間に、囲炉裏の間に食事が運ばれてきました。お~ これがかの有名な蕎麦懐石かぁ~
皆さんが頼まれる馬刺しを、私も事前に頼んでおきました。
まずは梅酒で乾杯
それでは順にいきましょう。まずは蕗のお浸し。
枝豆が、案外と言っては失礼ながら、コクがあって美味しかったです。
帰りに黒埼PA(北陸自動車道)で買った枝豆と同じ味がしましたね。
平打ちの蕎麦に山芋短冊。これは定番ですね。遠霞さんのブログにも同じものが載っています。
蕎麦豆腐。ウチの奥さんがこれをことのほか気に入っていました。
そしてこれは地の山菜のお浸し。「シオデ」という名前の山菜で、「山のアスパラ」と言われているのだそうですよ。
これ、美味しかったです。
アスパラのごま和え。野菜の旨みがあり、柔らかくてウマウマでした。
漬け物は大根。切り方に特長あり。
そして馬刺~ 妻が食べなかったので、私、2人前いただきました。いや~、美味かった。堪能させてもらいました
さすがに2人前は食べ応えがありますな。ねっとりと歯に絡みついてそこはかとない肉の旨みが口中に広がり・・・・
あとは、その都度運ばれてきました。暖かいものは暖かく、冷たいものは冷たいままで。
蕎麦粥。「やさしい味やね」とは妻の弁。・・・・たしかに(^^)
そして岩魚の塩焼き。私、アタマからいきました。アゴの骨が硬くてさすがに少し出しましたが、あとは尻尾までキレイに完食しましたよ。
だいぶんお腹がいっぱいになってきましたが、宴は終わらない。次は蕎麦サラダ。
(撮る前に混ぜてしまったため、食べる直前の画像になっちゃいました)
初めての味、蕎麦の揚げ物。これも香ばしくておいしかったな~(^^)
ちょっと前にお願いした花泉。冷やです。完全に史家さんや遠霞さんの真似(^^;
最初は熱燗をお願いしたのですが、「冷やの方がおいしいですよ」と言われてあっさりと宗旨替え(笑)
たしかに冷やは美味しかったです。蕎麦の料理や山菜に合うんですよね。
妻は白ワインをグラスで。このグラス、会津塗り? 上品な器でした。(〆の盛り蕎麦を食べた後撮影)
どんどん行きませう。次は蕎麦稲荷。隣りのさくらんぼ、山形の佐藤錦でしょうか。ちなみに冬の遠霞さんの画像ではイチゴが添えられていましたね。当然ながら季節によって代わるんでしょう。
そして〆は大定番のもり蕎麦。
足りません。妻のも半分近くもらいましたが、それでもお代わりしたかった。本当に惜しい蕎麦でした。
〆の一品としては、ヘタなデザートより絶対にこっちの方がいいですね、私は。
いや、満足しました。本当に美味しかった。ごちそうさまでした。
しかし、14時半過ぎにラーメンを食べた妻にはちょっと荷が重かったかな
「無理すんなよ。食べ過ぎんなよ」
と声をかけ、気を付けていたのですが、完全にキャパシティオーバーの状態となってしまいました。
だからうえんで食堂の手打ち中華そばも俺が食べたる、って言ったのに・・・・。
翌朝にはほとんどおさまってくれたのでホッと胸をなでおろしましたが、責任の大半は私にあるので、次回以降はきちんとした時間に昼食をとるようにしようと、自戒を込めて反省しています。
さて風呂三昧の時が過ぎ、朝になってまた湯に浸かり(前日は少々熱かったのですが、一晩窓を開けっぱなしにしていましたので、いい湯加減になっていました)、適度に腹が減ってきたところに朝ごはんです。
史家さんの奥様が「史上最強の朝ごはん」とおっしゃるほどの朝ごはん。めっちゃ楽しみにしていました。
しかしですな、東北の朝ごはんというと、まず間違いなくアレが付き物なんですな
遠霞さんの朝ごはんの画像を見てもきっちりと鎮座してやがるし・・・・(苦笑)
別所温泉で出なかったので油断してしまったか、「アレを外してくださいね」と言うのを忘れちゃったんですな。
ところが・・・・出なかったんですよ、あれが・・・。Nが・・・・。
ここでヒロははたと気が付いた
そっか、史家さんが言ってくださったんだ・・・・ありがたいことだ
(※あとで聞いたら、3月だったか、史家さんご夫妻と大阪で呑んだ時に
「これこれこの日予約を入れている〇〇さんという人にはNは出さないように大将に言っておきましたよ」
と史家さんが私に伝えてくださっていたとのこと。すみません、ワタシ、すっかり失念しておりましたm(_ _)m)
というわけで関西人向けの朝の膳はこうなりました。
あ、ちなみにウチの妻はNは食べます。子供たちもです。ハナから拒否反応を示しているのは私だけですので念のため。
N、ええい邪魔くさい、納豆の代わりについていたのは奈良漬け。この奈良漬け、もしかして・・・・?
さて、順にいきましょう。これは蕪とオクラと海老の・・・・なんとか。梅ソース。
これがやさしく、胃袋に染み渡るような一品でですね、妻がしみじみと
「おいしい~」
と呟いていました。うん、たしかに。
いんげんのごま和え。
そういえば一昨日からごま和えの料理が多いですね。私はごまは大好きですので、まったく構いません(^^)
メインディッシュの鱒の塩焼き。なんたる身のぶ厚さ 朝から食べ応えのある魚です。
でもうまい ご飯が進みます。付け合せのワサビ漬けもなかなか(^o^)
お味噌汁は具だくさん。白く見えるのは豆腐ではなく油揚げの薄切り。
白いつやつやのご飯はもちろん地場産でしょう。銘柄は何なんだろう?
デザートはメロンとオレンジ
おりゃっ、どうです、見事な完食ぶりっ 温泉卵も遠霞さんトコと同じく2個食い(笑)
ごちそうさまでした。夜も昼も、とっても美味しゅうございました。
期待をまったく裏切らない味のオンパレード。幸せな時間でした
だからといっては何ですが、朝からよく食べました。2日前から食ってばかり。その総仕上げみたいなもんですな(爆)
1月に病に倒れたとき実は、湯神さんには行かれへんかも、と思うと泣けてきたのですが、よくぞここまで回復してくれたものです。今では薬はたくさん飲んでいるものの、普通に、人となんら変わらない生活をしています。
ただ、旅から帰宅しておそるおそる体重計に乗ってみたら・・・・ボーゼン・・・・
1月半ばの退院時に75→67kgになり、その後約半年で筋肉、主に腹筋と大腿筋を鍛えながら2kgを減らして65kg、もうすぐ64kg台と言うところまで来ていたのに・・・・
67kgを越えていました・・・・
また一からやり直しのヒロなのでした
湯野上温泉 蕎宿 湯神~施設・散歩編~ [湯野上温泉 蕎宿 湯神]
いつからでしょう、この宿のことが気になって、行きたくて行きたくてたまらなくなったのは。
この宿を定宿とされている現在の船山史家さんが「ジャンキー」と名乗って書き込みをしておられた頃、もう3年ほどは前のことでしょうか。もっと前かもしれない。
蕎麦を主体にした独創的な料理、部屋付きの温泉、居心地のよさそうな部屋、「本当にいいの?」と聞きたくなるほどの宿泊料、そして何より雰囲気のよさが実際に訪れた皆さんのHPやブログからこれでもか、というほど感じられ、私の中では憧れの宿となっていました。
もっとも、大阪南東部に住む私と会津の湯神の間に横たわる距離は如何ともしがたく、軽々と行けるような距離ではありません。NEXCOの料金・経路検索で最寄りのIC間の距離を検索してみたところ、高速道路だけで700km弱。新幹線の新大阪~東京間が約550km。そして、覚えておいででしょうか、東京出張時に日本橋で見た【道路元票】。あれによると日本橋から青森までの距離が736kmなんですな。東京~青森間に匹敵する距離は、一気に走るにはどう贔屓目に見ても遠すぎる距離です。
この距離のおかげで、湯神は私の中で行きたくても行けない宿の代表格となっていました。
それでも行けるのれあれば行きたい。歳をとるとなかなか行けないし、行くなら若いうち(といってもつい最近50を越えてしまいましたが)、ということで決断しましたよ、昨年の7月に
その辺の経緯は前の方の記事で書きました。
さて別所温泉から大雨の中クルマを走らせること約5時間、うえんで食堂で手打ち中華そばをいただいた後、R121を南に走る私はもう、惚れた女性に逢う高校生みたいにウキウキ気分で、「もうすぐ逢えるな~」ってなもんでした。
テンションは完璧にMAX
そしてナビに従ってR121の細い道を左折、歩くような徐行でトロトロとクルマを走らせ到着。
うわ~、画像で見たとおりだぁ~ とうとう来たぞ~
右のアルファードは湯神さんのクルマです。いつもはナンバープレートはぼかすのですが、今回あえて残したのはこの4ケタの番号は湯神さんの電話番号だから。
宿に入ると、親父さんが迎えてくださいました。
「こんにちは~。予約していた大阪の〇〇です」
と言うと
「あー、横浜の〇〇さん(船山史家さんの本名)の~」
さすがに名前が通っていらっしゃる(^o^)
予約時に名前を使わせていただいた上に、史家さんは私の希望も宿に伝えてくださっていました。
(詳細は食事編で明らかに ま、大体の方は予想がついておられると思いますが)
ここらあたりはさすがに民宿って感じですね。
きちんと清掃が行き届いてとても感じがいいです。ひんやりした板敷の廊下が歩いていて気持ちよかった(^^)
廊下の突き当りには・・・・
泊まったことのある皆様はご存知かと思いますが、ここを左に曲がってすぐに予約時に指定したこの部屋があります。
この部屋が一番人気らしいですね、やはり。
帰る際に水戸から来たとおっしゃる方々と少しだけ話す機会があったのですが、その方は「ここが一番落ち着くんですよ」と言うたはりました。
たしかに(^^)
民宿らしい引き戸を親父さんがカラカラと引き明けると・・・・キター!!
大袈裟ではなく夢にまで見た湯神さんの囲炉裏端
左側にはすでに布団が敷かれた和室(あ、妻が写り込んでる・・・・)
そして右側には水回り。
この右にトイレ
そして・・・・トイレに向かいに、またまた、ようやく、とうとう、念願かなって、ついに
キターー!!
ついにここまでたどり着いたか・・・・
この光景を何度PCの画面で見、何度思い描いたことか・・・・
この屋号入り湯もみ板も、あの人のブログで見たまんまですわ・・・感激
ちなみにテレビで放送していたのは五社英雄監督の『陽暉楼』。緒方拳が若かった。
こんなところも凝っていました。私はこういう隠し技が大好きです
何といいますか、遊び心に加えて自信みたいなものが感じられます。
妻が疲れて布団にゴロンして『陽暉楼』を見ている間、外は小雨でしたが散歩に出てみました。
遠霞さんの真似をして線路側から更科庵の様子を撮ってみたかったというのと、窓から見えた紫陽花を近くから見たかったので。
これは更科庵の寝室から見た画像です。
裏山の濃い緑と、その前をたなびく霧がいいコントラストを醸し出していました。
秋はさぞかしきれいでしょうね~その頃にも来たいものです、ホント。
時間的順番を無視して次は会津鉄道。この時期、話題はやはり来年の大河ドラマでしょう。
『八重の桜』はウチにとっても無関係ではありませんので、大注目です。
それにしても新島襄はいったい誰が演るんだ
宿の前にあった田んぼ。ウチのとは全然違います。
この日が7/7(土)だったことを考えると、やはり成長の差は大きい。
おそらくGW明けくらいに植えておられるのではないでしょうか。ウチのがこの状態になるのは7月末~8月アタマくらいでしょう。
裏から見た湯神さん。電気の点いている部屋が更科庵の寝室です。
そして別所温泉に続いて紫陽花
花の名前の漢字は数々あれど、私は秋桜(コスモス)とこの紫陽花が一番好きですね
それにしても紫陽花という漢字。「あじさい」にこの漢字を充てた人は素晴らしいセンスを持った人だと思いませんか?
少しの散歩から帰ると、クルマが4台になっていました。
このメルセデスは水戸ナンバー。
そしてゴルフの大宮、ウチの和泉、奥のセレナは相模でした。
見事に関東近隣ばかり、ウチのクルマだけが突出していますな(笑)
部屋に戻ってお風呂に~
と、撮影は完全に忘れてしまい、風呂上がりに発泡酒で至福の一杯
普段はプリン体99%カットのヤツを選んで飲まなあかんところが、まあちょっとつらいところですけど・・・しゃーないですわ(^^;
最後の画像はこれ。蕎麦を打つ部屋の上に掲げられていた額(?) これなんていうんでしょう? 「プレート」、なんだけど、英語の呼び名は絶対に似合わない。
私だけの感じ方ですが、部屋の洗面所の下にあった板と同じく、宿の矜持を感じさせてくれます(^^)
さて、次回は食事編です。他の方のHPやブログでもはや見飽きた方が多いと思いますが、季節によって野菜などに差があると思いますので、ご参考までに。ちなみに厳冬期の食事はネット友の遠霞さんが最近アップされていますので、そちらと見比べていただいてもおもしろいかも、です。