ちょっといい話 [独り言]
今年の受験シーズンも最終盤を迎えています。この国のそこかしこの家庭でも、さまざまな悲喜こもごもがあったことでしょう。隣国の、国家を挙げてのお祭り騒ぎの狂騒曲のような異様な風景はないものの、心の中では似たような心象風景はあったのではないかと思います。
私の義理の甥。
彼が通った高校はとある私立大学の付属校でしたので、多少の紆余曲折はあったものの、ほぼすんなりそのまま大学に進むことになりました。親も特にイィ~~~!!っとなることなく、穏やかなもんだったようです。
今日初めて麺人ばろむ庵さんに連れて行ったウチの息子。
彼は、親の希望、要請、はては懇願にもかかわらず、予備校や塾の類にはほとんど行かずに昨年希望する大学に合格したのですが、その反面として教科書や参考書等の書籍は、学校からの借り物も含めて結構持っておりました。(学校の参考書はもちろん返却済みです^^)
ここに「A君」という、息子の高校の同級生が登場します。3年生の時に同じクラスだったとのこと。
彼は学部は違うものの息子と同じ大学を受験し、健闘敵わず残念ながら不合格でした。
落胆するA君に息子は、自分が使っていた参考書の大半を譲りました。激励の意味も込めてね
そして1年。
おそらくは、臥薪嘗胆、捲土重来の1年を過ごしたであろうA君。
彼は今年ついに自分の希望を叶え、希望する大学に合格したのでした。
もちろん昨年A君に肘鉄を喰らわせた、今は息子が通う大学に、です。
A君はね、受験の当日、息子から譲られた参考書を、お守り代わりにカバンの中に入れて試験会場に持って行き、戦いに挑んだそうです。
この話を聞いたとき、私は不覚にもウルウルときてしまいましてですね~
A君の心情を思うと・・・・そりゃあ、たまりませんて。
ウチの息子にも、
「でかした」
と誉めてやりたいです。
(実際にはそんなことこっぱずかしくてできませんが(^^;)
今夜はA君のために祝杯を挙げようと思っています
ある日の瀬戸内の情景
身内は誉めにくいですよね。
ある居酒屋で、アブない客が店主の料理に難癖をつけたそうです。そしたらカウンターにいた店主の息子がその客に怒ったんだって。
店主は客を宥めて穏便に帰した後で息子を叱ったそうです。「店主の俺が我慢してるのにお前が口出すことじゃない」って。
でも内心では「あんなにウレシかったことはなかった~」って言ってました。
「息子さんにそれ言った?」
「いやぁ、言えないですよぉ」って。まぁそうですよね。
祝杯挙げて酔った勢いで息子さんに言ってみたら如何でしょ。私はこれでもジャン妻を「でかした」ってホメる時がありますよ。
by 船山史家 (2013-03-17 18:19)
息子さんも そのお友達も ほんとうに良いお話!
息子さんの参考書には 多分いっぱいのヒントも書いてあっただろうし
息子さんがこれで受かったんだからって奮起する良い薬だったでしょう
お守りが効いて 堂々晴れて 学友になれて 良かった~!
by おかーさん (2013-03-17 22:32)
うんうん。
難関大学だったのでしょう。2年連続してそこに挑むのも緊張、でもお守りがあるのは、やはりなによりです。そこから派生して貰い泪ですよ。
受験たるものは永遠に大変なものだと思います。学歴社会が崩れてきても、基本としての入り口は学歴社会が厳然として存在する社会ですしね。そこを昨年度通過されたご長男、そして快くすべてを譲られたご長男、やっぱりこの親にしてこの子ありなんでしょうね♪
by 遠霞(とおがすみ) (2013-03-17 22:34)
史家さん
いや~、史家さん、それはいい話ですね~♪
父親としては、叱りながらも本当に嬉しかったと思いますよ。
息子とは今日の昼ばろむ庵さんにラーメンを食べに行きましたが、車中でも話は弾まんかったです(^^;
おかーさん
ありがとうございます。
息子は今度は、1年生の時に使っていた教科書(教授の著書ですな^^;)を誰ぞに譲っていたようです。息子もサイクリング部の先輩に本をもらったことがあるようで、転生ではありませんが本もうまく輪廻しているようですね。
遠霞さん
正直言いますと、お守りを持って受験に臨みたくなるような大学ではあります。私が現役の時にはとてもとても、というような(笑)
今回はですね、A君の気持ちがよくわかって、そして嬉しくてですね、それでうるっときちゃいました。
それと、「この親にしてこの子あり」は誉めすぎです。
何も出ませんよ(爆)
by ヒロ (2013-03-17 23:15)