寝台特急 北斗星 [トワイライトEXP→北斗星の旅]
先日、トワイライトエクスプレスが雪のために秋田で立ち往生し、15時間だか16時間だかの遅れで大阪に到着した、とのニュースがありました。このニュースに接して私がまず第1に感じたこと、
それは
「羨ましーーー」
ということ。
乗れただけええやんけ、しかも16時間も余計に? 逆にラッキーやがな。雪で立ち往生なんて、『オリエント急行殺人事件』顔負けのシチュエーション。一生の思い出になりますよね。 ・・・・っとに返す返すも・・・・
さて、今回は北海道編の最終回です。旅はもう2か月も前に終わっていたのに、エライ時間がかかってしまいました(^^;
サッポロビール園から札幌駅に帰還した私たち。構内にあった北海道の物産販売店でお土産を購入した後、入線の数分前にホームに行くことにしました。
1Fの改札口。
そしてホーム。寝台特急はすべて4番線から発車します。
17時になっていない時間では、まだホームには乗降客は多くありません。
4番線ホームの頭上にはこんな案内板がぶら下がっています。本来なら、2時間ほど前にここで並んでいたんだな~と、どうしても未練は残ります 残りますよね~~~
乗車はこの10号車。
向いのホームでは撮り鉄がバズーカを構えています。
で、北斗星の入線です。ボケボケですが、そこはご容赦を<(_ _)>
上の鍵穴なんてかなり年季が入っていますね。
廃止の理由の一つの「車両の老朽化」というのもむべなるかな、という感じではあります。
さあ、では個室に入っていきましょう。トワイライトエクスプレスはいろいろと調べましたが、まさかこんなことになるとは思ってもみなかったので、北斗星についての事前知識はほとんどありません。ある意味ワクワクしつつ扉を開きます。
まずどんと階段があり、一段上ってみると
左右対称に寝台兼座席があります。しかし、これを座席と見ると垂直座席のリクライニングなし、ということ。長時間座るにはちょっとしんどいですね。もっとも寝台車の特権で、寝転ぶことができるというのは、ある意味“究極のリクライニング”ですから、そういう姿で時間を過ごすことの方が多かったですけど(^^;
右側寝台。ヘッドレストの横には引き出し式の肘掛けが装備されています。
左側寝台。
左側寝台(私はこっちで寝ました)の窓際には、左:暖房 右:照明のスイッチがありました。
ちなみに妻と二人で「どっちやろ?」を悩んだのが枕の方向。どっちを頭にするのが普通なんだろう?
廊下側か、それとも窓側か? 浴衣や毛布、枕が置いてあったのは廊下側でしたが、スイッチ類が並んでいるのは窓側。結局私たちは廊下側を枕として寝ましたが、やはりスイッチ類が並んでいる窓側が枕だったのかもしれません。
皆さまはどっちが正解だと思いますか?
右側寝台の同位置にはBGMのスイッチ。ためしにスイッチを入れてみると、ワケのわからないクラシックのような音楽が。すみません、すぐに切りました。
これは個別の証明。
小さなテーブルの下には灰皿とゴミ入れ。その横の出っ張りは暖房の吹き出し口です。それにしても・・・・今どき灰皿? 北斗星が走り始めた頃には特に禁煙をしていなかったからなのでしょうが、今となっては奇異な感じを受けました。
浴衣と枕と毛布。浴衣は「JR」の文字入り。もちろん着用することはありませんでした。浴衣姿で車内を歩かないでください、との車内放送がはいりましたし、そうなりゃトイレに行くにもいちいち着替えなきゃならない。めんどくさいですもん、着る人なんているのかな? まあ個室内にトイレのあるA寝台なら、着る人もいるのかもしれませんね。
個室のカギはカードキー。車掌さんが使い方を教えてくれます。
このあと、カメラを携えて車内探検に行ってきました。
食堂車グランシャリオ。すんごいネーミングだ(笑)
では撮影ができた寝台車を。これらも、3月を機に定期運行が終了し、あとは臨時だけの運行で生き残ることになるのだそうです。
これは「ツインデラックス」という個室。
こっちの方がよかったな~、高いけど・・・
B個室1人用。左はすぐにカベ。
こちらは私たちが入ったデュエットの1F部です。左寝台と
右寝台。構造はまったく同じなんですが、妻は立って歩ける分1Fの方がいい、と言ってました。ただ、廊下の上にあたる箇所に荷物を置けるスペースがあるのですが、その収納容量は2F>1Fでした。それも倍ほどの差。
左:10号車の廊下 および 右:A寝台が並ぶ車両の廊下。10号車の廊下には引き出し式の座席もありましたよ。寒くて5分も座っていられませんでしたが。
車内探検の続き。
こちらは開放式のB寝台。
これで値段は私たちのデュエットと同じというんだから、2人だと個室にしないと損ですよね、絶対。
さて、発車した16:12にはすでに札幌駅は夕闇に包まれていたのですが、あっという間に窓外は真っ暗に
前夜から積もり始めた雪は深さを増しつつあります。暗くて分かりにくいですが、駅に停車している間にも雪は降り続けていました。
さてこちらはサロンカー。話のネタに、いやブログのネタに行ってみたのですが、これが寒くてですね・・・・
すぎに退散しました。あ、ちなみにシャワーはこの車両にあります。画像の冊子のある壁の向こう側。手前のスペースは間違いなくかつて公衆電話があったところでしょう。
ついでにシャワー室の紹介を。チケットは、電車が動き出した頃に食堂車に買いに行きました。時間指定で使える時間は30分。この間に洗って拭いて髪を乾かして終了しなければなりません。もうすでにいくつかの時間帯は埋まっており、私が取ったのは函館駅で停車している時間あたり。結果的にこれが大失敗だった・・・・
これがチケット。なぜかベースはカシオペアになっています。
さっきの個室寝台のカードキーもそうですが、これも持ち帰ることができます。
さっきのカードはこの挿入口に差し入れます。途中でこれを抜くと湯が出なくなってしまうので、一旦挿入した後はここを出るまで刺しっぱなしにしておかないといけません。ちなみにこのドライヤー、とても使える代物ではありませんでした。熱風が全く出ない。音だけはいっちょ前にでるのですが、話にならん 今回はトワイライトエクスプレスでもシャワーを浴びるつもりでいたので携帯用のドライヤーを持って来ており、洗面台でそれを使えたので事なきを得ましたが、持ってなかったら悲惨なことになっていました。
シャワーのお湯が出るのは6分間。短いようですが、これで十分でした。
①最初に浴びる時間で2分
②体を洗った後に泡を洗い流し、頭に湯をかけるのが40秒
③シャンプーの泡を洗い流すのに40秒
④リンス(コンディショナー)を洗い流すのに40秒
⑤最後に全身に湯を浴びるのが2分
これで計6分。髪の多さや長さによって差はあるでしょうけど、時間割としてはまあこんなもんでしょう。
北斗星の中での夕食は、サッポロビール園から戻ってきてから、札幌エスタのB1Fの専門店街で購入しました。
とってもフルーティで飲みやすかった白ワイン。
そして、北海道限定富良野VINTAGEサッポロクラシック500ml。以前遠霞さんがコメで書いてくださいましたが、このビール、ホントに美味かった 実は帰阪後、いつもの酒屋さんにこのビールを注文したのですが、買うことができませんでした。ちなみにクラシックも買えなかった “北海道限定”はダテではありませんでした。
ビールのアテは、手前からザンギ、竜田揚げ、ちびまるポテト。
妻が勝った八宝菜。あとはおにぎりを数個。・・・・足らんかった もっと買い込んどきゃよかったです。こーゆーもんは妻の言うことを聞いちゃダメですな。自分の思うように買っとかないと後悔するってもんです。
・・・・・
上野駅には10分ほど遅れて到着。
駅の大型コインロッカーに荷物を放り込み、妻の希望で東京の下町を散策に行きました。
日暮里駅から徒歩数分、こちらは谷中銀座です。
雲ひとつないピーカンの快晴で、風すらもありません。これでトワイライトエクスプレスが運休とは・・・・何なんだこれはと、どうしても行き場のない怒りが渦巻くのをどうしようもありませんでしたわ
さて噂にだけは聞いていた谷中銀座。昭和の香りが街のあちこちから香ってきそうな、そんな街でした。私は嫌いではありません、こういう街。
宅急便もこの街では自転車で配達。クルマが走れるような道幅ではなく、必然の対応なのでしょう。
妻はこの専門店でベーグルを購入。そして通りがかりのたわし専門店でたわしを購入しました。
後日、そのたわし専門店が新聞で紹介されていたのにはちょっとびっくり
平成27年1月9日 産経新聞夕刊
参考までに紹介させていただきます。妻が
「先週オープンしたばっかりやねんて」
と言ってましたが、11/29のオープンとのことですので、ホント、オープン数日後に行ったことになります。
http://www.kamenoko-tawashi.co.jp/company/yanaka.html
この後、東京駅に出て、12:30発ののぞみ33号で帰阪しました。
トワイライトエクスプレスに乗るためだけに行って、トワイライトエクスプレスに乗ることができなかった旅行の紹介はこれでおしまいです。費用対効果という面では最悪中の最悪、最大の目的を果たせなかったのですから、もうどうしようもありません。しかし、もちろんこれでは終わらせない。またおもしろーい企画を考えたいと思っています。
ほんとにあの立ち往生は羨ましい限りでしたね。
運休で涙をのんだ人たちにとっては「じゅるる~」
ものの出来事でした。
それでも北斗星はラッキーでしたよ。
私ゃ自慢じゃないけど寝台車は乗ったことありません。
あの世の方が近い者にとっては「死んだ医者頼む」の方が
実現可能です(ー_ー)
by ナワ~ルド@峠おやじ (2015-02-06 00:28)
羨まし~~~!だよね!
トワイライトも北斗星も 乗りたいと思ったままで 念願叶わず
終焉を迎えそう
3段ベッド(だったような)の寝台車 夢か現か・・・乗った気がする
ほとんど記憶が無いから 大昔 東京行きなのか?
フェリーも乗りたいけど 旦那がね 退屈なの嫌だって(^^;
ナワさん 座布団2枚♪
by おかーさん (2015-02-06 09:57)
ヒロさん^^
そーですか
うらやましい~ですか
そうかもですね!
テレビで見た、乗客の皆さんは
困ったって感じではなく、なんか楽しそうでしたもんね~~~
上野もブラついていらっしゃったのですね^^
私も先週札幌に行きましたが、まだ疲労を引きすっています。
片道移動半日ってのは、、、
かなり疲れます~
札幌で食べた味噌ラーメンがかなり美味しかったのは、収穫でした♪
by 美和 (2015-02-06 14:26)
ナワさん
あれは本当に垂涎モノでした。私のときも、多少は立ち往生してもいいから動かしてくれ~って切に願いました。が・・・・JR西日本のアホどもめ!
おかーさん
まだカシオペアが残っています。サンライズ出雲&瀬戸もあります。どっちも東京発というのが気に入りませんが(笑)
3段ベッドの寝台車、私は30年ほど前に大阪発青森行きの日本海に乗りました。その後青函連絡船で函館、札幌まで行きましたが、遠かったな~。
美和さん
あれは経験したくてもできないことですからね。彼ら彼女らは一生自慢できること。本当に羨ましい限りです。
by ヒロ (2015-02-06 22:56)
北斗星もトワイライトもそんなに変わりませんよ。そこまでがっかりすることもないです。乗り慣れてくると、いろいろ出てきますがそれでも私はどっちも好きです。
by あそう (2015-02-09 00:33)
あそうさん
お越しいただき、ありがとうございます。
でも、やっぱり関西人の私は大阪発着の寝台特急というだけで拘りがあります。東京からわざわざ新幹線に乗るのも興ざめですし・・・・(ーー)
ただ、それでも北斗星に乗れたのはラッキーだったと思っていますよ♪
by ヒロ (2015-02-11 21:05)
ヒロさん、すっかりご無沙汰です。
昨年の9月、トワイライトの切符が入手できたときの話し以来ですね。
私たちは10月に、無事行程通り下りのトワイライトを皮切りに、北海道周遊をしてきましたが、ヒロさんご夫婦は大変なことになっていたのですね。
それにしても、即刻「北斗星」のデュエットが取れたというのは、やはり強運の持ち主のなせる技ですね。
トワイライトは今後西日本管内で、企画列車として紀勢線や出雲方面への出番があるようですので、乗る機会はまだありますね。
北海道へのものとすれば、「カシオペア」利用の企画ものもあるようですから、こちらも機会があればどうでしょうか?
*昨年のトワイライトエクスプレスの旅については、『親爺日記』あるいは 「kaito308」の「宗匠・・」の665~672に、
6年前の、帰路に北斗星のデュエットに乗った件については334~345に投稿してあります。よろしければご覧ください。
by 似非師匠 (2015-11-27 22:07)
師匠
本当にお久しぶりです。お越しいただき、ありがとうございます。
そうか・・・・師匠は無事トワイライトエクスプレスに乗られているんですね。羨ましいです、ホント。
あのとき、北斗星はツインは4席(4部屋?)ほど空きがあったそうです。まあラッキーといえばラッキーでしたが、余分に2万以上の出費を強いられましたから・・・・
カシオペアもなくなりますし、残る寝台特急はサンライズ出雲&瀬戸だけになっちゃいますね。「なんだかな~~~」という感じです。
by ヒロ (2015-12-08 19:11)
ヒロさん こちらにもこんばんはです。
新幹線網が段々魔の手を広げる度に、在来線が3セク化したり、寝台列車がなくなっていったり、腹立たしいことばかりです。
(裏では九州「ななつぼし」の成功(?)に東も西もなんとかの泥鰌を狙って『超』豪華な寝台列車を計画しているようですが、日常的に使えるものでないとなんだかなといった感じですね。
現在残っているサンライズも、運転区間からするとヒロさんたちが利用するにはちょっと不向きな感がありますね。
私は数年前の四国や九州への出張の際と、山陰出張の時など、都合5回、A個室に乗っています。(洗面所が付いているのと、ベッドが少し広い程度ですが・・)
3月に終了になる唯一の急行「はまなす」も、わざわざ乗りに行くのも・・・・かなぁと考えてしまいます。
by 似非師匠 (2015-12-08 21:58)